海外からの旅行者向け!日本で温泉を楽しむためのポイント9つ

2024.02.27

 

今回は、海外から日本に来たお客様が困るシチュエーションのひとつ、温泉・公衆浴場の利用のルールやマナーについてまとめました。

実は、ガイドするとき、これってクライアントの皆さんにちゃんと知っておいてもらうと、お客様が温泉を100倍楽しめる! ということで、自分たちがガイドするときのメモとして。

 

1.裸で入浴する:

海外にも、温泉というものはありますが、水着着用で入るものが多いんです。でも、日本のお風呂は裸で入浴します。靴やサンダルも禁止です。これは、日本の文化です。ぜひ、体験してください。

もし女性が何も身に着けないで他の人の前に出たくないという場合、「湯あみ着」という、入浴専用の服を借りることができるかも知れません。

例えば、傷や手術の痕などを隠したい、または混浴のお風呂に安心して入りたい、などの場合です。

「湯あみ着」は、全ての施設で用意があるというわけではありません。温泉施設のフロントで訊ねてみてください。

 

2.清潔さ:

公衆浴場では沢山の人が同じ浴槽を使います。そのため、みんなで協力して清潔な状態を保つことが重要です。

・入浴前にシャンプー・ボディソープなどで頭や体を洗い、そしてシャワーで泡をきれいに洗い流してから、清潔な状態で浴槽に入ります。

・服や水着を着用せずに裸で浴槽に入るのは、布地の汚れや糸くずなどが浴槽に入り、それが雑菌の繁殖を促進するのを防ぐ意味があります。

・浴槽内で頭を洗うことは禁止されています。

・長い髪の毛は湯面に入らないように、ヘアバンドなどで束ねてください。

・もしサウナを利用する場合、サウナから出たら、まずシャワーで汗を流してから水風呂などの浴槽に入ってください。

半分屋根付きの露天風呂

 

3.タオルの使い方:

脱衣所で服を脱いで裸になってから湯舟のある浴場へ向かいますが、その際、必ず小さなハンドタオルを1枚持って行きましょう。このタオルの使い方が、おそらく最も外国人旅行者にとって難しく、そして重要です。

・浴場を歩く際は、このハンドタオルで自分の性器の前を隠します。浴場には裸で入るのがルールとはいえ、多少は恥じらいが必要なのも日本の文化です。

・このハンドタオルは浴槽の中に入れてはいけません。これは先ほど述べたように浴槽の清潔さを保つためです。しかし、このことは、浴槽に入る際、非常に高度なスキルを必要とします。足を浴槽に入れ、腰を沈めながら、ハンドタオルが湯面ギリギリのところでスッとタオルを空中に持ち上げるのです。性器を見せないように、かつタオルをお湯につけないように。これは浴槽から出る際にも注意しながら行う必要があります。これができればあなたも日本の温泉のプロと言えるでしょう!

・さて、お湯に体を沈めている間、このハンドタオルはどうすればいいのでしょう?ずっと手を揚げて持っている?そんな必要はありません。おススメの方法は、頭の上に畳んで乗せておく方法です。これぞ、正しい温泉入浴の姿なのです。

尚、少し温かいタオルを頭に乗せるのは、リラックス効果もあると言われています。

・浴場から脱衣所に戻る前には、必ずこのハンドタオルで体を拭いてください。なぜなら、濡れた体のまま脱衣所に行くと、床がびしょぬれになってしまうからです。ハンドタオルは吸水性がそれほど良くはないのですが、何度もタオルを絞って丁寧に体の水分を拭き取りましょう。浴室を出て自分のロッカーに着いたら、自分のふかふかのバスタオルでもう一度体を拭き上げるとよりさっぱりします。

ちなみに、バスタオルは使わずにハンドタオルだけで全てを済ませる人もいます。

頭にタオルをのせるのが日本の正しいスタイル!

 

4.男女の入り口の見分け方:

現代の日本では、男女の浴室は別になっていることが多いです。どっちがどっちか、分かりにくい場合がありますが、入口に青い布や看板があれば男性用、赤い布や看板があれば女性用という判断は、95%の割合で正解です。(でも今までにこのルールから外れた温泉を見たことはありません!)

青が男性用、赤が女性用

 

5.タトゥー:

タトゥー(入れ墨)がある場合は、その施設がタトゥーを許容しているか確認し、配慮を示すことが必要です。

 

6.シャンプー・リンス・ボディソープ:

シャンプー・リンス・ボディソープは、シャワーブースに共用のものが用意されていることが多いです。しかし、無いこともあります。その場合、自動販売機、または施設のフロントで小分けになったものを購入することができます。

シャンプー・リンス・ボディソープは、流し場にあることが多い

 

7.シャワーブースの利用:

シャワーブースの利用の際は、自分のシャワーが他の人に、かかったりしないように気を付けましょう。特に後ろにいる人には注意しましょう。

 

8.椅子や洗面器:

次の人が気持ちよく使えるように、シャワーブースで使った椅子や洗面器は、お湯で流して綺麗にしておきましょう。

 

9.泳ぐ、飛び込む:

大きな浴槽だからといって、泳いだり、飛び込んだりしてはいけません。たまに小さな子供がふざけていることがありますが、温泉はプールではありません!

雪の中入る露天風呂もまた素敵ですね

 

最後に・・・

 

日本は人口密度が高い国なのですが、昔から都市では清潔さが保たれ、またサスティナビリティが実現されてきた歴史があります。

どうしてなのか?という理由は、温泉利用のルールを知り、そして自分で体験してみれば、きっと納得することができるでしょう。

・共同利用を進めることで全体の資源の消費を節約しているということ

・共同利用の設備や環境を、お互いに譲り合い大切にしているということ

 

それでは、ルールやマナーを守りながら、日本の温泉を楽しんでください!

 

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